事業所のある周辺地域において、数千名～1万人以上の日系ブラジル人の就業者（家族を含む）が居住している。

就業時間外の日常生活においても、異文化の中で地元住民と円滑に地域共生でき、双方が安心して暮らせる知識や生活環境の支援が必要だと認識していた。

具体的には、下記のような生活・労働支援を実施した。

1. 業務外で参考になる生活情報の提供
   ・独自制作したエリアマップ（居住エリア毎）の提供
   （市役所、郵便局、病院、生活用品、ブラジル料理店などをプロット）
   ・日本生活文化・習慣のオリエンテーションの実施
2. 家族を含めた生活サポート
   ・緊急時の病院送迎
   ・日本語教室の開設
   ・バースデイカード、フジアルテ新聞の提供
3. 業務に必要な知識の習得サポート
   ・日本語検定受験の促進、対策講座
   ・ＱＣ検定受験の促進、対策講座、個別指導
   ・管理者研修講座、安全道場での教育、品質基礎知識講座、OJT教育
4. ES向上への取り組み
   ・従業員表彰制度による月間優秀者の表彰
   その他、必要に応じて地元自治体への対応説明や問題対処などを実施。

就業者の生活支援によって、生産拠点の安定稼働が実現した

就業者やその家族が安心して生活できるための環境をサポートしたことで、定着率や出勤率が極めて高いレベルになった。また、住みやすさを感じてもらったことで、マイホーム購入者も増えている。3年ほどで一旦帰国となるグローバル人材就業者も多いが、再入希望者や紹介も多く発生している。

キャリアップ制度によって、役職者の人材確保や、生産計画の柔軟さに繋がった。

就業者向けのキャリアアップ制度を導入したことで、請負現場の工程リーダー、オフライン管理者、事業所長などの人材確保ができており、生産計画の変更や組織変更にも柔軟な対応が可能となった。

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